2018年6月
6月18日 ネムノキ
史跡ゾーン広場のネムノキ(合歓木)にかわいらしい花が咲いている。
マメ科の落葉高木。中国ではネムノキが夫婦円満の象徴とされていることから合歓と名付けられたと云う。
夜になると葉が閉じることから、別名にネム、ネブ。
ネムノキに花が咲くと、美智子皇后様の詩が思い浮かぶ。
皇后様が高校時代に作られた詩を後に山本正美氏が作曲したもので、
1966年(昭和41年)に吉永小百合が歌ってシングルレコードとして発売された。
6月16日 池内水路
(谷中橋から上流方向)
池内水路の水位は11月第2週ごろに水位が下がって、川底が現れる。
現れたその川底にキタミソウが発芽する。その川底が先週末から増水して水面に消えた。
例年は5月第2週ごろ。昨年は5月末に水位が上がったのだが、今年はさらに遅い。
いずれにしても、水面下になったキタミソウは消える。
6月13日 ナワシロイチゴ
谷中湖周回路脇のブロックの上を覆いかぶさるように這っているのはナワシロイチゴ(苗代苺)。
真っ赤な実をたくさん付けているが採る人はいない。
10年ほど前、ジャムを作るために採っている人がいたので、「酸っぱいでしょう」と問うと次のように返ってきた。
「酸っぱいものが好きな人には好評ですよ」
苗代のころ(※昔はこの頃が苗代の季節だった)に実が熟すのでこの名が付いたと云う。
バラ科イチゴ属。正真正銘の木苺だ。
ガガイモ
ガガイモ(蘿藦)の花が咲き出した。
ガガイモは雌雄同花の蔓性植物。ガガイモ科の多年草。
ヨシ原の縁などによく見られるが、どこにでもあるとも言えそうだ。
夏にはこんな実を付ける。昨年は豊作だったが今年はどうだろうか。名前は芋に似たこの実に由来すると云う。
秋が深まると二つに割れて真綿のように艶やかな綿毛が姿を現す。
古名に蘿藦、別名にカガミグサ(鏡草)、グネンラン(芄蘭)などもある。
古くは、綿毛を朱肉に、漢方では種子を強壮薬として用いたようだ。
6月9日 アオコ
この頃は・・・、谷中湖の水面が緑っぽく見える。
南ブロックの護岸には、穏やかな南の風に吹き寄せられてアオコがべったり。
新しい水が入っていないので、こういうことになるのだろう。
アオコは(青粉)微細な藻類が増殖したもの。
環境省のサイトに発生メカニズムなどが詳しい。
「アオコってなに?」
6月4日 カワラナデシコ
草原の中に鮮やかな赤い花を咲かせているのはカワラナデシコ(河原撫子)。
ここを通るたびに、今か今かと覗き込んでいたのだが、今年初めてのお目見えだ。
ナデシコ科の多年草。
茎は細く弱々しく見えるが花は凛々しい。大和撫子の異称がある。
「秋の七草」 萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花また藤袴 朝貌の花
6月3日 コギシギシ
数年前に発見した自生地は埃の吹き溜まり。
コギシギシは乾いたところにあるなどと一人合点していたのだが・・・。
ここはまだ水が上がっていない池内水路の川底。
俄観察者には予想だにしなかった!
和名は小羊蹄。タデ科の多年草。果実(痩果)のひれに鋭い突起がある。
多年草だというが「来年もあると思うなコギシギシ!」かもしれない。
貴重種;絶滅危惧Ⅱ類(VU)
6月1日 コヨシキリ
残念ながら、散歩人の劣化した聴力ではこの子の鳴き声はよく聞き取れなかった。
「渡良瀬遊水地野鳥図鑑」には「ピッピッピッ、ピィピィ、ジジ、ピィピィチリリ」と鳴くとあるが、
ネット上には「ピピピッチリリリリ、カシカシカシ」、「カカチチリリキョキョチ・・・」、
「じょっぴりり,じょっぴりり,けけし」など様々な文字表現が載っている。
個体によって又は状況によって様々な鳴き方をするのだろうが、人間はそれぞれ勝手に聞き取っている。
コヨシキリ(小葦切)はスズメ目ヨシキリ科の夏鳥。