2021年4月

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4月28日  フウセンモ

キタミソウの自生地。
この春に芽生えた小さなキタミソウが転々と見える泥の上に、緑色のシミがある。
立ったまま見るとまさにシミなのだが、これが無数の風船藻の模様。

屈んで目を近づけると小さな無数の球状物体が見える。
(右はキタミソウ)

接写してパソコンで開けると何とも奇妙だが・・・、可愛い!

フウセンモはフシナシミドロ目フウセンモ科フウセンモ属の藻類。
肥沃で湿り気があり日当たりのよい地上に現れると云う。


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4月23日  マムシグサ・不明のテンナンショウ

思川東岸傾斜林下の湿地に蝮草(左)。
すぐそばにマムシグサ臭い緑色の仏炎苞を持つテンナンショウ(右)。
いろいろ調べてみたが、俄か観察者には分からない。
何でしょう?

それにしてもこの場所(傾斜林、傾斜林下の湿地)には知られていない植物がたくさんある。
(傾斜林の中にはカタクリがあることも最近知った)

まだまだ未開拓な渡良瀬遊水地ではある!

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4月21日  防火除草地

延命橋を守るために作られた防火帯除草地。
ここにはたくさんの貴重植物があるため、今日はアクリメーション財団が例年のように木道を設置していた。

数年前つぶさに調べたら、ゴルフ状の小さなグリーン程のこの狭い範囲に9種類の貴重植物が見られた。
トネハナヤスリ 貴重種;絶滅危惧Ⅱ類
ノカラマツ 貴重種;絶滅危惧Ⅱ類
ノウルシ 貴重種;準絶滅危惧
エキサイゼリ 貴重種;準絶滅危惧
マイヅルテンナンショウ 貴重種;準絶滅危惧
ハナムグラ 貴重種;絶滅危惧Ⅱ類
ヌマアゼスゲ 貴重種;絶滅危惧Ⅱ類
ゴマノハグサ 貴重種;絶滅危惧Ⅱ類
ホソバオグルマ 貴重種;絶滅危惧Ⅱ類


トネハナヤスリ

遊水地ではどこにでもある利根花鑢だが自生地は利根川水系と淀川ヨシ原だけだと云う。
5月の末には胞子葉で育んだ胞子を放出してヤスリ状になる。
若芽を食むとかすかな甘みがある。
ハナヤスリ科のシダ植物。貴重種;絶滅危惧Ⅱ類(VU)


既に胞子葉が見られる。


ハナムグラ

ここには数が少ない花葎。まだ小さい。
アカネ科の多年草。 貴重種;絶滅危惧Ⅱ類

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4月18日  防火除草地

役場跡の北屋敷跡の陰に放送塔。
この放送塔をヨシ焼きの猛火から守るために周辺のヨシなどを刈って防火帯が作られている。
今年はヨシ焼きが中止になって貴重植物の芽生えが見られないが・・・、
この防火帯にちょっと入ってみるとここにも貴重種がある。
ノウルシ 貴重種;準絶滅危惧種
エキサイゼリ 貴重種:準絶滅危惧(NT)
ヌマアゼスゲ 貴重種;絶滅危惧II 類(VU)
チョウジソウ 貴重種;準絶滅危惧種
マイヅルテンナンショウ 貴重種:絶滅危惧 II 類(VU)

マイヅルテンナンショウ

舞鶴天南星の玄孫級は葉を出してひ孫級は角を出しているが、孫や子はまだ土の中にある。
ここには大きな実をつける個体があるので、大親分はまだまだこれから・・・。

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4月12日  キタミソウ

川底が露出している池内水路に北見草
渡良瀬遊水地のキタミソウは2011年に自生が発見された。
池内水路は11月初旬に水位が下がって、川底の一部が露出する。川底が露出後11月下旬ごろから発芽するのだが・・・、
小さな個体は厳冬期に霜柱によって持ち上げられてほとんどが枯れてしまう。
春になるとまた芽を出す。
ゴマノハグサ科。貴重種;絶滅危惧II 類(VU)



オオアブノメ

キタミソウの中に大きな葉を見せているのは大虻の目
名前の由来は、実(写真中央)が虻の目に似ているからだという。ゴマノハグサ科或いはオオバコ科の一年草。
貴重種;絶滅危惧II 類(VU)


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4月11日  マツバウンラン

草原の中にある作業場(?)のコンクリートの隙間に一直線に並んだ松葉海蘭。不思議な光景だ。

葉の形が松葉に似て、花がウンランに似ていることからこの名が付いた。
北アメリカ原産の帰化植物。ゴマノハグサ科の一年草又は二年草。可愛らしい花だ。

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4月10日  サギゴケ

広場の芝生の中に広がっている鷺苔。 地を這うように覆うことから苔の名が付いた。ゴマノハ科の多年草。
花が紫の故にムラサキサギゴケともいう。

稀に、濃い紫の花や白い花もある。
白花をシロバナサギゴケと呼ぶこともある。

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4月8日  シロバナアケビ

見上げるとアケビの花が満開!
白花木通のようだ。

アケビの花を見ると雌花もたくさんあるのが実が付くのは少ない。
この雌花も6本の雌しべがあるのだから6つの実が熟せばみんなが大喜びにのに、と思ったりする散歩人ではある。

昨日のタンポポと同様に、このアケビも白花のアケビとするのが良いのだろうか。

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4月7日  ウスジロカントウタンポポ

草原の中に満開のタンポポが咲き誇っているが、
その中に白っぽいタンポポが一つだけあった。念のため撮って調べてみると・・・。
手持ちの『タンポポハンドブック』(文一総合出版・保谷彰彦著)に薄白関東蒲公英とあった。

確かに総苞はカントウタンポポと同じ。
「カントウタンポポの集団中に、ふと現れる淡い白色」なんだと!

白花のカントウタンポポとするのが良いようにも思う。

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4月6日  アケビ

谷中湖周回路わきの雑木を見上げると木通(山女・通草・丁翁)が花盛り。
3枚の萼片(花被)の中に突起(雌しべ)があるのが雌花。花弁はない。雌雄同株で葉は5枚。
アケビ科の落葉低木。秋には甘い実が熟す。


ミツバアケビ

これは三葉木通の花。雌片の中に6この雌しべが見える。アケビに比べて雄しべの萼片は控えめだ。


アリアケスミレ

草むらに有明菫の群落。今が花の盛りのようだ。

この色合いが標準的だろうか。

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4月3日  ニオイタチツボスミレ

土手の枯草の間から花を咲かせているのは匂立坪菫
匂うからこの名が付いたのだが、散歩人の劣化した嗅覚では分からない。


フデリンドウ

伸びてきたヤブカンゾウに埋もれるように咲く筆竜胆。今年は開花が早い。
リンドウ科の2年草。


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4月1日  ヒレンジャク

谷中湖中の島のヤナギに緋連雀。このところ連日のように見られる。
枝や葉が邪魔なので、下に回って撮った1枚なのだが、残念ながら目も頭もよく見えない。
スズメ目レンジャク科の冬鳥。おしゃれだな!


ヤブカンゾウ

役場跡の西斜面に藪萱草
日当たりのよい東斜面のヤブカンゾウは大きく育っているが、ここのヤブカンゾウは食べごろの大きさ。
今日は広場のタンポポと持ち帰って、我が家のタラの芽とともに天ぷらにした。

キスゲ科の多年草で、有史以前に中国から帰化したようだ。
花は八重咲。3倍体なので結実しないと云う。

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