2021年6月

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6月30日    シロネ

白根の小さな花は葉の付け根に環状に付く。撮りかえって開けると、中に小さな蟻んこがいた。
シソ科の多年草。


葉の上には大瑠璃葉虫
オオルリハムシはシロネの葉を食べる。ウチュウ目ハムシ科。
生息地域によって色が異なるようだが、渡良瀬遊水地では赤銅色。

「渡良瀬遊水地の昆虫図鑑」(2009年4月)には情報不足(DD)とあるが、
貴重種;準絶滅危惧(NT)(環境省RD)のようだ。


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6月28日   五月晴れ

周りには雲があるものも遊水地の朝の上空は晴れ渡った。
朝のテレビで天気予報のお姉さんが「梅雨の季節らしからぬ晴れ間・・・」と言っていたが、ちょっと待て!。

昔から、梅雨の晴れ間はあるもので、「梅雨晴れ」とか「五月晴れ」と言葉がありますよ。「・・・らしからぬ」ではありません。
旧暦では今日は5月19日。まだ五月なのです。


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6月27日   メドハギ

谷中湖の護岸の隙間に筮萩。メドハギはマメ科の落葉多年草。
遊水地ではどこにでもあり道端やヨシ原の縁などで普通に見かける。

ヨシ原の奥で細く長く育った茎は伝統的高級家具の{萩戸」や簾などに使われる。
渡良瀬遊水地では、散歩人が「渡良瀬遊水地の達人」と呼ぶたった一人がこれを採取し新潟の伝統工芸に供給している。
調べると、伝統工芸の世界では「最上級の本萩」と云われているようだ。


ヒメヨモギ

遊水地ではどこにでもある姫蓬の茎も高級な簾などに使われる。
調べると、この世界では「御形」と言うようだ。

ヒメヨモギの茎にラグビー様の虫こぶ

割ってみると茶色のさなぎが一つ。ヨモギマルフシミバエの虫こぶだと云う。

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6月24日   ニジュウヤホシテントウ

アメリカイヌホウズキの葉にテントウムシ。黒点がたくさんあるから二十八星天道虫
葉を触っていると幼虫が指の上にくっ付いてきた。
散歩人は、これをテントウムシダマシと憶えていたのだが、よくよく調べてみると間違いのようだ。
テントウムシダマシ科が別にあり、ニジュウホシテントウはれっきとしたテントウムシ科に属している。
他のテントウムシがアブラムシを食するのと違ってとニジュウホシテントウはナス科の葉を食する。
そのため、テントウムシは益虫で、ニジュウホシテントウは人間にとって害虫となる。

食性が草食のため「騙し」の汚名を着せられたようだ。
web上ではこの汚名が何の躊躇もなく使われているのは・・・、やばい!


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6月21日   ホオズキ

iヨシ原の縁に鬼灯。すでに小さい実を付けている。

ホオズキはナス科の多年草又は一年草。
全草に毒があると云う。
袋状の萼の中に球状の実があり、その実の中に小さな種子が詰まっている。

昔、この地方では、お盆の仏壇にはマコモのござを敷いて、赤くなったホオズキを飾った。
女の子たちは実を揉んで上手に中身を取り出し、口の中で風船のように膨らましたりつぶしたりして音を出して遊んだ。



アメリカイヌホウズキ

こちらもヨシ原の縁にある亜米利加亜米利加犬鬼灯

トマトの花のような小さな花が見える。実はまだ青いがトマトを連想させる。
ホオズキやナスに似ているが役に立たないことからの名が付いた。馬鹿茄子の異名もある。
ナス科の一年草。有毒。北アメリカ原産の帰化植物


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6月18日  ホソバツルノゲイトウ

石の隙間に細い茎を伸ばしているのは細葉蔓野鶏頭

ヒユ科ツルノゲイトウ属の1年草。
調べると、原産地はオーストラリアとも熱帯アメリカとも・・・。
谷中湖の護岸や子ども広場の草原の中にも見かける。

「地球上で最悪の侵略的植物」と呼ばれ各地で深刻な被害を出しているナガエツルノゲイトウと似ているが、
ホソバツルノゲイトウは、今のところそれほどの迷惑はかけていないようだ。


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6月16日  ホタルブクロ

思川東岸傾斜林の隅に蛍袋が満開。
キキョウ科の多年草。



ヒメヤブラン

土手の斜面に降りて草原の中を覗くと小さな花があっちこっちに咲いている。

しゃがんで目を近づけると、直径1㎝にも満たない小さい薄紫の花が存在を主張している。
姫藪蘭はキジカクシ科ヤブラン属の多年草。
つまりは、ヤブランの超小型の植物ということ。


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6月12日  シロバナタカアザミ

ヨシ原の隅にわずか1m程の小さな白花高薊
昨年からシロバナタカアザミと秋に咲くタカアザミを見かけることが少ない。見かけても小さい。
一昨年の浸水の影響かもしれないと推測しているが・・・、いずれにしても俄か観察者の根拠のない推測だ。

それより前は
ヨシ原の中を突き抜けて草丈が3mを超えるものも珍しくはなかった。
キク科の越年草。


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6月11日 テリハノイバラ

土手の斜面から道路に這い伸びて花を咲かせているのは照葉野茨

純白の花。ノイバラよりでっかい!
バラ科の落葉又は常緑の蔓性低木。この子たちは常緑。
葉の表面が光沢があることからこの名が付いた。

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6月10日 クマノミズキ

谷中湖周回路脇の草むらに小さな白い花。ミズキに似ているが樹形も葉の形も異なる。
近寄ってみると花はミズキにそっくりだ。


調べてみると熊野水木のようだ。
葉は対生。花は白色4弁花。4本の雄しべと雌しべが1本。
ミズキの花期が5~6月に対して、クマノミズキは花期は6~7月とある。
ミズキ科ミズキ属の落葉高木。


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6月9日  トモエソウ

谷中湖周回路脇の草むらに巴草。
ヨシ焼きの後にヨシ原に入るとあっちこっちで見かけることがあるが、
花が咲くころ、ヨシが大きくなるとその中に隠れて見ることができない。
稀にヨシ原の道で見かけることもあるが、谷中湖の周回路脇で見られるのは遊水地ならではだ。
オトギリソウ科の多年草。


花弁が時計回りに湾曲している。これがトモエソウの名の由来。
面白いことに、同じ個体に咲く花弁の向きが時計回り、反時計回りということがある。
右も左も拘らないのがいいと散歩人は思っている。


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6月8日  交流センター

一昨年(2019年)10月の水没で浸水破壊された「体験活動センター」が新装された。
休館の北側に盛り土して鉄骨一部2階建ての頑丈な造りで、6月1日に開館した。
散歩人はなぜか「交流センター」と呼んでいる。


ヒメヨツバムグラ

谷中湖の護岸の隙間に姫四葉葎。カメラで撮るにはやっかいな代物だ。
アカバ科の多年草。

小さい花に焦点を当てて撮ろうとしたが・・・、この通り。
いつかしっかりと撮ろうと思う。


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