2022年11月
11月28日 マンリョウ
谷中湖周回路脇の林に万両が一つ。
3年前にまだ芽の出たばかりの10cmほどのまだ花を付けていない小さい苗を見つけた。
40cmほどに成長した今年は、ようやく花を付け実を生らせた。
実をいっぱい付けるから万両なのだが、この子の実は10個ほどだから・・・、せいぜい10両程度?
無事に成長すれば、野鳥が食べて種子をまき散らして周囲にたくさんの子どもを作るだろう。
ヤブコウジ科ヤブコウジ属の落葉小低木。
赤い実をたくさん付けることから正月の縁起物ともされる。
一方、アメリカのカルホルニア州では、
日本から持ち込まれたマンリョウが広範囲に繁殖して、外来有害植物に指定されていると云う。
11月25日 八ヶ岳
土手上から臨むと、両神山の右手に八ヶ岳が薄っすらと姿を現わした。今シーズン初めて見る西の銀嶺。
八ヶ岳は遊水地の約120km西方向にある。
最高峰は赤岳で標高2,899m。
浅間山
浅間山は長野県と群馬県の県境にある成層火山。
活発な活火山で、1789年の天明の噴火では群馬県嬬恋村の村の大半が埋まってしまった。
このことからこの村は日本のポンペイとも呼ばれることもある。
直近では、2009年8月に小規模な噴火があった。
遊水地から約106km。標高2,568m。
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11月22日 オオタカ
野鳥観察台の入り口から見ると、真ん前の鉄の構造物の上に何やら猛禽。
そおっと近づいたのだが飛び去ってしまった。
久しぶりに見る大鷹。
オオタカは遊水地でも繁殖する留鳥で、野鳥を観察する人にとっては珍しくないようだが、
散歩人にとっては・・・、ラッキー!
タヌキ
延命院に向かう道に仕掛けられたイノシシの罠を覗くと、狸が3匹。
すっかり観念しているようだ。
情けない顔をしているこの子は、上から降りてきた扉に挟まってしまった。
イノシシは駆除されるがタヌキは放される。
11月19日 カンムリカイツブリ
湖面に冠鳰の群。この絵には12羽が写っているが全体では20羽を超える集団が狩りをしている。
カンムリカイツブリは単独で行動することが多いが、集団も時々見かける。
カイツブリ科の冬鳥。
11月16日 ミサゴ
彼方で水面に Touch and go した鶚が通り過ぎて行った。
がっちりと魚を掴んでいる。
ミサゴは日本では留鳥だが、この地方では冬鳥。タカ科ミザゴ属。貴重種;準絶滅危惧(NT)
魚を好んで食べるのでウオタカ(魚鷹)の別名もある。
英名は Osprey。アメリカが開発した垂直離着陸機の愛称はオスプレイ。
ホバリングして獲物を襲うミサゴの様子から付けられたと云う。
11月13日 フウセンモ
春でも秋でも・・・、キタミソウが生えてくると姿を見せるのが風船藻。
ここのフウセンモは上蓋が開いたような形をしている。
素人の考えでは、蓋を開けて胞子を放出したようにも見えるのだが。
何故かは分からないがウェブ上にはフウセンモの情報が極端に少ない。
藻類、フウセンモ科。
俄か観察者にとっては謎の球体だ。
謎の浮草
今年は地内水路の減水が早かったからかどうかは分からないが、こんなものが目立っている。
水面を覆っているのは何?調べるとアゾラ・クリスタータ(Azolla cristata)に似ているのだが。
アゾラ・クリスタータは浮遊性のアカウキクサ科の水生シダ。
アメリカヨーロッパ等の原産で特定外来植物に指定されている。
或いは、在来のアカウキグサだろうか。
露出した地面を覆っているのは何?
どなたか研究してください。
11月9日 ハクチョウ
谷中湖谷中ブロックの湖上にハクチョウが一羽。コハクチョウだろうか。
調べると、多々良沼等には今年の飛来情報はないようだ。
キタミソウ
この秋、地内水路の減水が早かった。記録していなかったが、10月の中旬には自生地の川底が現れていた。
よって、北見草の発芽も例年になく早い。
ゴマノハグサ科の多年草。貴重種;絶滅危惧II 類(VU)
11月7日 ツルマメ
ヨシ原の蔓豆の鞘が弾けてきた。
鞘の中には小さな黒っぽい豆が入っている。
小さいが縄文人も食べていた大豆の原種。ヒジキと一緒に煮てもいいし、納豆、やきな粉にも加工できる優れもの。
一方、遊水地ではカナムグラなどとヨシを引き倒す困った植物ではある。
マメ科ダイズ属の一年草。
11月4日 カイツブリ
ミミカイツブリの見られる岸辺では、今日も20人ほどが大きなカメラを構えている。
子どものころには「もぐっちょ」と呼んでいた鳰は誰も気にも留めない。
かわいい鳥なのに残念! カイツブリ科の留鳥。
11月1日 120周年記念之碑
利根川堤防の下に新しい記念碑が建立された。
120年前(1902年・明治35年)に利島・川辺村民合同大会が開かれ、碑にはその経過が記されている。
村民は決死の覚悟でこの決議文を、郡役所、県庁、上京して内務省、農商務省、衆議院、参議院だけでなく、
大隈重信、榎本武揚、各新聞社にも届け、いわば国を脅したのである。
混乱を畏れた県庁や国は利島・川辺の遊水地化を断念した。
利島・川辺の住民は富国強兵の巨大な国家に勝利したのだ。
参照 ➡
なお、散歩人の爺さんたちも闘った。
母方の爺さんは「若者頭で、むしろっ旗をおっ立てて勇ましかった」と伝え聞いている。